あまでうすに学ぶ科学領域

大学院生の雑記。たまに数学、機械学習。

血液型診断は当たるのか

今回は血液型診断についてお話しますね。

 

どうして日本人ってこういう診断が好きなのかしらね。

みんな自分が何者なのか、どういう人間なのか知りたい欲求があるのかしら。

 

フランス版血液型性格診断

A型は几帳面だとか、O型はおおらかな人だとかいうのは皆見慣れていると思うから、今回はフランス版の血液型診断を紹介しますね。

 

A型:メロディ型

五線譜の上を上下する音符の様に落ち着きがない、むら気な性格。楽天的で誰とでもすぐ仲良くなるが、気分の波は激しく、ちょっとしたことでも突然怒る。

 

O型:リズム型

自分のリズムで行動するのを好むタイプ。リズムによって、行動してから考える猪突猛進型になったり、あくまでもマイペースの独立独歩型になったり、自分の思い通りにならないと気が済まない負けず嫌い型になったりする。

 

B型:ハーモニー型

調和を好む性格である。グループの中に溶け込んで生活するのを好む。その意味では社交的である。ただし、自分が気に入ったグループでなければならない。この好みはうるさいので、時には頑固でもある。

 

AB型:複雑型

A型とB型の両面を持っている複雑型。この型の人は、自分でも自分の性格が分かりにくいことがある。時にA型、時にB型の性格を示すわけだからそれも当然であり、そのためかユニークな行動をとることも多い。

 

 

ちょっと簡略化して書いているのだけれど、皆さん当たってますか?

違う国の診断を見てみるのも、ステレオタイプから抜け出せて新鮮化も知れませんね。

 

血液型診断は当たるのか

結局のところ、血液型診断の信憑性は、科学の面では報告されていません。

 

ではなぜこんなに血液型診断が定着しているのかというと、数十年前に血液型と性格を関連づけた本が出版されて、それが科学的な既成事実として国民に認識されてしまったのが始まりの様です。

特に、人は先入観や偏ったイメージをもって何かを見ると、それに合致する点をより重視して見る傾向があるので、こういった診断が当たると思い込んでしまうのかもしれません。

 

血液型診断の危険

今ではBPOの要望により、TVなどで血液型診断を肯定的にすることはないそうです。

(占いとかならしばしば見かけますが、A型はこういう性格!なんてものは最近は確かに見なくなっていますね。)

それに、近頃は「ブラッド・ハラスメント」と言って、血液型の話題で相手に心理的な苦痛を与えるという事で問題になっていたりしています。

 

やりすぎは良くないみたいですね。

 

フランス型の診断、実は…。

さて、最初に挙げたフランス型の診断結果ですが、実はラベルを入れ替えてあります。

AB型はそのままですが、

ラベルOは実はA型

ラベルAは実はB型

ラベルBは実はO型

 

になっています。

当たっている!って思った人、実はあなたの思い込みだったのかもしれませんね。

 

研究では、ラベルを貼り変えているにも関わらず、自分の血液型と表記されたものを選んだ人は47.6%もいたそうです。

 

 

今回の記事は以下の本を参考にしています。

 

Newton (ニュートン) 2012年 05月号 [雑誌]

Newton (ニュートン) 2012年 05月号 [雑誌]